無知の知ノート

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魂の引継ぎ(不思議すぎたカエルの行列と白蛇塚)

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お題「雨の日のちょっといい話」

  

お題に合った「いい話」かどうかはワカラナイけど 

不思議過ぎた記憶を 

  

「 魂の引継ぎ(不思議すぎたカエルの行列と白蛇塚)

 

 

朝から降り続く雨が 空気を重くしていた午後だった  

中学生だった私は 不思議な光景を目にした 

  

家の東側に 高さ2m程の白蛇塚と呼ばれる大きな岩があって 
その向こうに カエル池と呼ばれる池があった

 

その池から 次から次と出てくるカエルの行進が    

窓から見つめる私を釘付けにした     

 

前に歩くカエルに遅れないように  

どのカエルもワッセワッセと 懸命に歩いていた   

 

小さいカエルをおんぶするように背負った 

2段重ねのカエルも何組かいて  

みんなで引っ越しするのかな?と感じた  

 

池の全てのカエルが出て来たかと思うほどに長い行進は 

西の方向へと見えなくなっていった   


一体 何処へ向かったのだろう 

近辺に 池は他に無い 

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カエルたちの行進から10日程して 
宅地開発に伴う池の埋め立て工事が始まった  

 

改めて驚いたのは あの雨の日が 

彼らの引越しの最後のチャンスの日だったということ 
 
・・・察知してみんなで引っ越した!?  

 

あの時 

ついて行って 何処へ行くのか確かめれば良かった  
今も後悔している  

 

 

池がなくなってから  

祖母は毎朝 ガラスコップに水を八分目入れて 

窓際の神棚に置いていた 

  
大岩に住む白蛇が水を飲めるようにと祈って 


 
ガラスコップの水は全く減らない日もあれば 

半分になっていたり 
ほとんどなくなっている日もあった  


 
ある日 祖母の部屋でひとり 

   
コップの水が一筋 重力に逆らって側面に立ち上がり 
やや厚みのある淵を乗り越えて  
1ミリ刻むかのようにゆっくりと 

棚から床へと濡らし伝い落ちるのを見た 

 

超常現象のようなこんな話は 誰も信じはしないだろうけど 

棚から床まで 湿った跡のような茶色い染みが残っていて 

   
その染みを不思議がる母に 祖母は  


「白蛇さんが飲んだのだよ」 と説明していた 

  

その現象を自分もいつか見る日があるだろうと 母は信じた  

 

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池の埋め立て工事が始まってから 3か月ほど経った日 


大きな声で呼ぶ祖母の声に 母と私は急いで庭に出た  

「ほら!」と祖母が 床下を指差して「見て」という 

 

腰を屈めて覗いた床下の土の上に
蛇が移動したような波形が残っていて 


そこから大岩の方まで 

うっすらと 蛇行の跡が続いていた 

    

「ゆうべ夢の中に 白蛇さんが挨拶に来て  
今まで水をありがとう 天界へ旅立ちます って言ったのよ」 

 

大岩に向かって手を合わせる祖母を見て 

母も私も 手を合わせた 

 

・・・天界への道 どうぞ安らかに


声には出さなかったけど 胸の中で祈りながら 

「さようなら」という言葉は必要ないと感じていた  

 

そこに息づいていた魂の記憶は 大岩に刻まれていて 

話し掛ければ 天界へと繋がっているような   

 

 

棚から床までの茶色い染みは  

消えずに ずっと残っていた

 

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いま暮らしている住宅街の西には 

里山へ続く緩やかな上り坂が伸びていて 

坂の両側には畑や 古くからの民家が点在する 

 

東には 川が南北に流れていて 


住宅街を東西に貫く2本のコンクリート水路は 
昔 小川が流れていた跡で    
そのせせらぎは動物たちの水飲み場だったらしい 


シカ イノシシ タヌキ キツネ・・・みんな何処へ行っただろう 


住む場所を追われた野生動物たちに後ろめたさを感じながらも 
不思議溢れる この山手の街を気に入っている 

 

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・ 西の山のおばあさんと 土地の話と 松茸採り - 無知の知ノート

 

耳を澄ませば 

かつてこの地に息づいた魂の音が聞こえる 

 

あの日 

行列をみせてくれたカエルたちも 

どこかでキット 魂を繋いだに違いない  

 

生殖という子孫の引継ぎとは また違う 

” 魂の引継ぎ ” 

  

畏敬の念を抱かずにはいられない  

   

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ご訪問ありがとうございました

感謝☆

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